国際相続の基本

こんにちは。

内山公認会計士事務所の内山でございます。

今月も相続対策のお役に立つ知識を、専門家としての立場から分かりやすく解説させていただきます。

4月は新年度の始まりです。

転勤やご家族のライフステージの変化など、新しい環境を迎える方も多いのではないでしょうか。

最近では、海外赴任や移住など生活の中で海外と関わる機会も増えてきました。

その一方で、「相続」については日本国内のことだけを想定されている方も多い印象を受けます。

しかし実際には海外との関わりがある場合、相続の際に少しだけ確認しておきたいポイントが増えることがあります。

今回は、海外との接点がある方に向けて、国をまたぐ相続について、基本的な考え方をやさしく整理してみたいと思います。

目次

「国際相続」と聞くと遠い話に感じますが

「国際相続」と聞くと、海外に多額の資産を持つ方だけの話のように感じるかもしれません。

ですが、実際にはもっと身近です。

例えば

海外赴任中に開設した銀行口座

将来のために検討している海外不動産

外国籍のご家族

こうしたものがあるだけでも、相続の際に確認事項が少し増えることがあります。 日本の相続税は、国籍だけでなく、住所や居住状況などによって、課税される範囲が変わる仕組みになっているためです。

海外に住んでいても日本の相続税と無関係とは限りません

日本の相続税では

日本に住んでいる方が相続する場合

→ 原則としてすべての財産が対象

海外に住んでいる場合でも

→ 一定の条件では日本の相続税が関係する

といった仕組みがあります。

そのため

「海外に住んでいるから関係ない」

とは一概には言えません。 ご自身の状況がどのケースに当てはまるのか、一度確認しておくだけでも安心につながります。

海外資産は早めに整理しておくと安心です

海外口座や海外資産については

「家族も知っているし、そのままで大丈夫だろう」

と考えられることもありますが、現在は各国で税務情報を共有する仕組みが整えられています。

そのため、海外に資産がある場合はきちんと整理しておくことが大切な時代になっています。

ただし、必要以上に難しく考える必要はありません。

まずは「どこに何があるか」を把握することが第一歩です。

生前の段階で必要になることもあります

海外資産をお持ちの方については、生前の段階で申告が必要となる場合があります。

例えば

海外資産の合計が5,000万円を超える場合には、

「国外財産調書」という書類の提出が求められる制度があります。

また、為替の影響により、円換算すると資産額が想定以上に増えているケースもあります。

「以前は対象外だったが、今は対象になっている」

ということもありますので、一度確認しておくと安心です。

国をまたぐ相続で実務上よくあるポイント

国をまたぐ相続では、税金の計算よりも、

手続きや情報整理の部分で戸惑われるケースが多く見られます。

① 手続きに時間がかかることがある

海外資産がある場合、現地での確認や書類が必要となることがあり、

手続きに時間がかかることがあります。

② 国ごとにルールが異なる

国によって手続きの方法や必要書類が異なるため、

日本だけで完結しない場合があります。

③ 情報が整理されていないと負担が大きい

どこの国にどんな資産があるのかが分からないと、

ご家族の負担が大きくなってしまいます。

以上を踏まえた上で望む、最初の一歩はとてもシンプルです。

海外資産の有無

所在国

概算金額

書類の保管場所

これらを整理しておくだけでも、相続時の負担は大きく変わります。

今回のまとめ

国をまたぐ相続は、決して特別なものではありません。

海外との関わりが少しでもある場合には、相続の際に確認事項が増える可能性があります。

ただし、難しく考える必要はありません。

大切なのは、今のうちに現状を整理しておくことです。

海外在住の方や海外資産をお持ちの方からのご相談にも対応しておりますので、

どうぞお気軽にご相談ください。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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